オプジーボ誕生の功労者にノーベル医学生理学賞を授与

免疫チェックポイント「PD-1」を発見し、オプジーボ開発の端緒を作った本庶佑氏に、ノーベル医学生理学賞が授与されました。

PD-1の発見でがん治療の新たな道が
先日、京都大学特別教授の本庶佑氏が今年のノーベル医学生理学賞の有力候補でであることをお伝えしましたが、その予想通りスウェーデンのカロリンスカ研究所は、本庶氏がPD-1を発見し、がん治療の新たな道を切り開いた功績に対して、同賞を授与することを発表しました。がん細胞は様々な手段で免疫細胞の働きを抑制し生き延びますが、T細胞表面の免疫チェックポイントに作用し、がん細胞への攻撃を出来ないようにしてしまいます。PD-1はそのひとつであり、ここに先に結合して、がん細胞による免疫抑制を防ぐのが免疫チェックポイント阻害剤です。本庶氏の発見によって従来の抗がん剤とは作用機序の異なる免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」が誕生したといえます。