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2018-04-27

肝細胞がんに効く抗がん剤がなかった理由

近年、分子標的薬「ネクサバール」が登場しましたが、肝細胞がんに有効な抗がん剤はありませんでした。

抗がん剤は肝臓で解毒されてしまう
肝細胞がんの治療は手術が可能であれば、まずは手術による切除が行われます。その他、症状に応じてラジオ波で焼いたり、がん細胞に栄養を送る血管を塞いだりする治療が行われますが、化学療法に関しては近年までこれといった抗がん剤が存在しませんでした。その理由としては肝臓は体内で解毒を受け持つ臓器であるため、殺細胞剤という毒の効果が発揮されないことが挙げられます。しかし、盛んに分裂するがん細胞のDNAが剥き出しになったところに作用し、DNAを傷害するという殺細胞剤とは、作用機序が異なる分子標的薬「ネクサバール」が登場し、化学療法による選択肢が増えました。これはがん細胞に特有の物質を目印に作用し、増殖を抑え、がん細胞に栄養を送る血管の新生を防ぎます。

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