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2017-10-30

乳がん予防のための乳房切除、厚生労働省が選択肢として推奨

女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが乳がんの発症を予防するために、乳房を切除して、大きな話題になりました。そして、このほど厚生労働省は乳がんに関連する遺伝子に変異があった場合、予防目的での乳房切除を推奨するという指針をまとめました。

がん関連遺伝子に変異があると、発症リスクは高い
乳がんに罹患する方は、年間に約9万人。そのうち、5~10%は遺伝性であり、その多くはBRCA1、BRCA2というがんの発生に関係する遺伝子に変異があることがわかっており、変異がある場合の発症リスクは65~74%とされています。女優のアンジェリーナ・ジョリーさんは、この遺伝子変異がわかり、乳がんを予防する目的で、乳房切除の手術を受けて話題になりましたが、2013年に公表した当時は賛否両論があったのは事実です。

乳房を切除しても、死亡率が改善したというデータはない
このほど厚生労働省の研究班は、遺伝性乳がんの原因となる遺伝子異常が見つかった場合、将来、乳がんになるリスクを減らすために、乳房を切除することを考慮してもよいとする指針をまとめました。しかし、乳がんの発症リスクを低下させることは確実であっても、死亡率を改善するという数字の裏付けはないため、細心の注意の元で行うこと、さらには患者の申し出によって行うのが原則とも述べています。また、30歳未満で遺伝子変異がある場合、マンモグラフィーは放射線の被ばくでがん発生のリスクが高まるため、推奨されないとしています。

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