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2017-10-20

腎がんで切除した腎臓を移植する病気腎移植が先進医療に

腎移植がなかなか受けられない原因としてドナー不足があります。それを解決するため、腎がんの手術で切除した腎臓を使う病気腎移植が行われており、近く先進医療として承認される見込みです。

ドナー不足から腎移植を希望して、もなかなか受けられない
重度の腎不全になった場合、通常は人工透析などを受け続けることになりますが、肉体的にも時間的にも大きな負担になります。人工透析以外の解決手段として有効なのが他人の腎臓を移植することですが、適合するかどうか、またドナーの数が絶対的に少ないなどの問題で、移植を希望してもすぐには受けられないのが現状です。そんな状況を受け、愛媛県の宇和島徳洲会病院では、腎がんの手術で摘出した腎臓を、腎不全の患者に移植する病気腎移植を行っていましたが、厚生労働省はこの病気腎移植を一定の条件を満たせば、先進医療として認める方針を明らかにしました。

がんは取り除いた腎臓でも、再発のリスクはある
病気腎移植ではもちろん、がんを取り除いた状態で、腎臓を移植します。しかし、そもそも腎臓全体を摘出するのは、患部以外にも目に見えないレベルで、がん細胞が散らばっていることを考慮し、将来の再発や転移のリスクに備えるためです。さらに、臓器移植の手術後には拒絶反応に対処するため、免疫抑制剤を投与するので、当然、体内はがん細胞が増えやすい環境になってしまいます。

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