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2017-09-25

東アジア型のピロリ菌は欧米型より発がん性が強い

胃がんの発生と密接な関係にあるピロリ菌。日本人の多くが感染してる東アジア型ピロリ菌は、欧米型よりも発がん性が強いのです。

ピロリ菌が作る蛋白質は、胃の上皮細胞をがん化させる
日本人に多いといわれる胃がんは、ピロリ菌の感染と大きな関連があります。ピロリ菌には幾つかのタイプがありますが、日本人の多くが感染している東アジア型は、CagAという蛋白質を作り、胃の上皮細胞に侵入させます。そこでSHP2という酵素と結びつくと、SHP2は活性が高まり、細胞の分裂・増殖が異常に高まり、がん化を促進させるのです。また、CagAは胃の上皮細胞を幹細胞化させ、それががんの元になることも推測されています。

東アジア型と欧米型では作る蛋白質の構造が異なる
因みにCagAを作るピロリ菌には、他に欧米型があり、東アジア型ほど発がん性は強くありませんが、十二指腸潰瘍の原因となります。東アジア型と欧米型については、何が発がん性の違いの原因なのかが不明でしたが、9月20日に東京大学の研究グループが発表した内容によると、それぞれのCagAには蛋白質の構造の違いがあり、欧米型のアスパラギン酸残基よりも東アジア型のフェニルアラニン残基のほうがSHP2と安定して結合し、より細胞のがん化を加速させることが明らかになりました。

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