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2017-03-21

乳がん患者でも安心して大豆が食べられる

女性ホルモンの影響で進行する乳がんの患者は、よく似た成分を含む大豆は食べないほうがいいといわれてきました。しかし、大豆を食べたほうが、死亡リスクが低下するという研究結果が発表されました。


乳がんを進行させる女性ホルモンに似た大豆の成分
乳がんには幾つかのタイプがありますが、最も患者が多いのは、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの刺激でがん細胞が増殖するホルモン受容体陽性がんです。このタイプのがん患者については大豆や大豆を使った食品の摂取の是非が議論されてきました。大豆に含まれるイソフラボンは、エストロゲンとよく似ており、がん細胞が増殖する一因になるのではないかといわれてきたのです

大豆をたくさん食べると、乳がんの死亡リスクは低下
ところが、これを覆す研究結果が発表されました。米国タフツ大学フリードマン栄養科学政策学部などのチームが6200人を超える乳がん患者を調査したところ、大豆の摂取は死亡率には関係がなく、むしろ大豆の摂取が多いほうが、死亡リスクが21%下がることが明らかになったのです。彼らはイソフラボンががん細胞に結合することで、エストロゲンの影響を防いでいるか、大豆の成分ががん細胞に栄養を送る血管の新生を抑えているのではないかと推測しています。

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