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2016-12-22

がん死亡率は10年で15.6%減で、目標に届かず

意識の向上、治療の進歩などでがんによる死亡率は減っていますが、国が掲げた10年で20%減という目標は達成出来ませんでした。
Downward trend graph
肺がん、大腸がんでの死亡率は減少の勢いが鈍化
国立がん研究センターが先日、発表した数字によると、75歳未満のがんによる死亡率の低下は2005年からの10年間で15.6%となり、国ががん対策推進会議で目標として掲げた20%を達成出来ないことが明らかになりました。現状のままでは2025年の75歳以下のがんによる死亡率は2015年と比べて15.6%減少になる見込みです。昨年、この目標が達成困難との予測を受け、国はがん対策加速化プランを策定しましたが、今後の目標を20%に据え置くのであれば、さらに具体的な施策が求められそうです。

対策の不十分ながんは死亡率が目標通りに減らない
75歳満でのがんによる死亡率は全体的には減少傾向にあり、胃がんでは33.2%減、肝がんはほぼ半減していますが、これらは原因となるピロリ菌やC型肝炎ウイルスの感染が減ったためと考えられます。一方、目標を達成出来なかった背景として、患者数の多い肺がんや大腸がんでは減少の勢いが鈍化していますが対策となる喫煙率の向上やがん検診の徹底はまだ十分とはいえません。逆に子宮頸がんは発症と関連があるウイルスの感染対策が遅れていることなどが影響し、死亡率が増加しています。
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