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2020-10-09

放射性医薬品をがんの診断と治療に


放射性医薬品は、負担が少なく、ピンポイントで叩ける体の内側からの放射線治療を可能にしました。そして、それは診断の分野に応用が進められています。

放射性医薬品とPETの組み合わせ
放射性医薬品は、がん細胞に特異的な蛋白質に反応する抗体に、放射線を出す物質を結合させたものです。従来の放射線治療は、患者の体外からがんに照射するため、患部以外の通過する部位や周辺の部位にも影響があり、また出力も大きくせざるを得ませんでした。これに対して放射性医薬品は、抗体によって送り込まれたがん細胞の単位で作用すればいいので、出力を最小限に出来て狙い撃ちが可能です。製薬会社のアステラスは、様々ながんに対して放射性医薬品を開発していますが、これを診断にも使うことに取り組んでいます。現在のPET検査は、がん細胞がブドウ糖を正常細胞の何倍もの勢いで取り込む性質を利用し、 放射線を出すブドウ糖に近い物質を投与します。PETは放射線を画像化出来るので、投与後に撮影すると、放射線を出している部分には、がん細胞があることが疑われるというわけです。このブドウ糖に近い物質を抗体にすることで、さらに正確にがん細胞の有無を明らかに出来るのです。

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