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2020-04-27

iPS細胞による免疫細胞療法が治験へ


様々な細胞に分化することで、再生医療を大きく発展させることが期待されているiPS細胞(人工多機能性幹細胞)。がん治療にも導入が進められています。

健常者のNKT細胞からiPS細胞経由でNKT細胞を量産
千葉大学や理化学研究所によるグループは、iPS細胞(人工多機能性幹細胞)からNKT細胞を作り出す免疫細胞療法を開発していますが、近く頭頚部のがんに対して治験の承認申請を行い、早ければ6月には開始することになりました。NKT細胞は、培養は難しいのですが、がん細胞に対して優れた攻撃力を持つNK細胞と、培養が容易なT細胞の中間的な性質を持っています。NKT細胞は、数が極めて少ないため、健常者のNKT細胞を一旦、iPS細胞にした上で増殖させ、それをNKT細胞に分化させたものを、患者に投与することになります。実は、千葉大学では健常者のNKT細胞を培養し、がん患者に投与するという治療を行って、一定の効果を確認していますが、最終的な課題となったのは、NKT細胞の絶対数の少なさでした。これを解決する新たな手段として注目されています。

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