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2024-04-05

職業性の胆管がんにオプジーボが著効

発症の原因がわかっていれば、がんの治療方針は立て易くなります。

PD-L1を多く発現

印刷会社で長年働き、インクを洗浄する有機溶剤を吸入し続けると、体内で変化した成分が胆管の上皮細胞のDNAを傷つけ、胆管がんを発症することは、因果関係が明らかになっており、多くの方が労災認定されています。このような胆管がんでは遺伝子の変異が生じ、特にPD-L1が多く発現していました。PD-L1は、免疫細胞(T細胞)の免疫チェックポイントであるPD-1に結合し、異物の排除にブレーキをかけます。これを解除するのが、免疫チェックポイント阻害剤のオプジーボです。そこで、大阪公立大学などのグループが、オプジーボを投与してみたところ、がんが消失し再発もないなどの著効があったことが確認されました。発症の原因が明確であれば、治療の方針は立て易いということかもしれません。

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