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2023-10-02

女性ホルモン受容体陽性乳がんでオプジーボの効果を増強するには

女性ホルモン受容体陽性乳がんにはオプジーボがあまり奏効しません。

動物実験での報告を医師主導治験で検証

乳がんには女性ホルモンの影響で進行するかどうか、HER2という蛋白質を発現しているかどうかで、幾つかのタイプがあり、それに応じて治療が確立されています、また、PD-L1を発現している場合、オプジーボなどの免疫チェックポイント阻害剤が奏効します。しかし、女性ホルモン受容体陽性乳がんではオプジーボがあまり有効でないとされています。しかし、動物実験ではCDK4/6阻害薬が免疫チェックポイント阻害剤の効果を増強させたことが報告されており、昭和大学のグループが医師主導治験を行いました。結果としては、血清サイトカイン解析でTNF関連因子やIL-11の増加、末梢血単核細胞解析で制御性T細胞の減少、肝臓の組織でCD8+リンパ球の浸潤が認められ、CDK4/6阻害薬が免疫チェックポイント阻害薬の免疫活性化と相乗的に働くことがわかりました。但し、免疫に関連する有害事象が発生しているため、これらへの対策を講じれば、新たな治療の開発に繋がりそうです。

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