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2023-08-24

HER2陽性で転移した乳がんの1次治療に、抗がん剤は不要

乳がんは、性質によって治療が確立されていますが、進行の度合いによってはどんな性質でも抗がん剤を併用することがあります。

HER2陽性にはハーセプチンとバージェタ

乳がんには様々なタイプがあります。女性ホルモンによって進行するかどうか、HER2という蛋白質を発現しているか、またこのふたつの性質を兼ねているかです。そして、こうした性質に応じて治療は確立されており、HER2が陽性であれば抗HER2治療が、女性ホルモン受容体陽性であれば女性ホルモン抑制治療が行われます。また、いずれの場合でも進行の度合いによっては抗がん剤が併用されます。HER2陽性で転移した乳がんに対する1次治療は、抗HER2抗体であるハーセプチンとバージェタに加えパクリタキセルなどの抗がん剤を併用することが推奨されてきました。しかし、抗HER2抗体のみでも有効であるといわれています。スイスでの研究では両者を比較した場合、抗がん剤を併用したほうが、無憎悪生存期間は長いものの、2年全生存率では差がないことが明らかになりました。

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