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2023-07-18

eNK細胞の研究を推進する会社が設立へ


培養が難しいNK細胞を、iPS細胞を利用して培養し、さらに遺伝子改変で攻撃性を高めたものがeNK細胞です。

NK細胞はがん免疫の要

eNK細胞は、NK細胞をiPS細胞由来で作り出し、がん細胞への攻撃性を高めたものです。様々ながんに対する可能性が期待されていますが、このeNK細胞を手がけるヘリオスでは、研究を推進する子会社を設立し、実用化に向けて動きを加速させることになりました。NK細胞は、生まれながらの殺し屋という物騒な名前が物語るように、活性が高ければ、体内の異物を無条件で排除し、がん免疫の要です。再生医療ではがん患者のNK細胞を体外で培養して戻すという取り組みが行われてきましたが、NK細胞は他の免疫細胞に比べて、培養が困難であることがネックになっています。そこで、iPS細胞から作り出すというやり方になったのだと思われますが、そもそも優れた攻撃力を持っているNK細胞に対して、遺伝子を改変して攻撃性を高めるのかについては、疑問が残ります。考えられるのは、人工的に作り出されたNK細胞は、野生型に比べて、異物への攻撃力が劣り、そのままでは十分な治療効果が得られないのではないかということです。

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