2023-05-30
オートファジーが抗がん剤への抵抗性を誘導していた
抗がん剤に抵抗性のあるがん細胞が生き残り、再発の原因となります。
細胞は不要な蛋白質を自ら分解する
帝京大学のグループは、国立がん研究センター研究所との共同研究で大腸がんががん剤への抵抗性を誘導するメカニズムを発見しました。抗がん剤は全てのがん細胞を排除出来るわけではなく、抵抗性を持つがん細胞が、再発を引き起こします。この研究では大腸がんの患者の細胞から人為的に作った組織や、マウスに移植した大腸がんを用いて、オートファジー(細胞が自らの不要な蛋白質を分解する仕組み)の活性化が、抗がん剤に抵抗性を持つがん細胞を誘導することを発見しました。さらに、既存の抗がん剤とオートファジー阻害剤を併用することにより、大腸がんの進行を阻害することを確認しています。今後は、オートファジーを標的とした新しい治療の開発が期待されます。
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