toggle
2023-03-09

大腸がんの再発の原因となる幹細胞を発見


がん幹細胞には抗がん剤の攻撃が及びづらく、やがて再発の原因になります。

P57遺伝子によってがん幹細胞は休眠

九州大学の中山敬一主幹教授らのグループは、大腸がんの再発となる幹細胞を新たに発見したと発表しました。幹細胞は様々な細胞に分化する細胞のことですが、がんにおいても様々ながん細胞に分化するがん幹細胞が存在します。通常のがん細胞は、正常細胞よりも頻繁に分裂するため、分裂中の細胞のDNAを傷害する抗がん剤で攻撃することが出来ます。これに対してがん幹細胞は分裂の頻度が極めて低く、抗がん剤を繰り返し使っても生き延びて、やがて再発の原因となります。研究ではP57という遺伝子が発現すると、がん幹細胞は休眠状態になり、抗がん剤の効果が及ばなくなりますが、この遺伝子を取り除くと、抗がん剤で排除することが出来ることが明らかになりました。この発見が、大腸がんに限らず様々ながん制圧のきっかけになることが期待されています。

Share on Facebook0Tweet about this on Twitter0
関連記事