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2022-11-22

がん患者は、免疫抑制と免疫チェックポイント阻害剤の両方でCOVID-19感染症が悪化


免疫チェックポイント阻害剤自体、免疫を暴走させるリスクがあります。

免疫チェックポイントには役割がある

COVID-19に感染症すると、免疫が暴走するサイトカインシンドロームという重篤な状態を引き起こす懸念があります。がん患者においてはがん細胞によって免疫細胞の活動が抑制されており、感染を招き易い状態といえますが、免疫抑制に陥ったがん患者に免疫チェックポイント阻害剤を使用しすると、COVID-19の感染症が悪化し、サイトカインシンドロームを発症するリスクが高まることが、ダナ・ファーバーがん研究所の調査で明らかになりました。がん細胞は生き延びるために様々な手段で免疫細胞の邪魔をします。これが免疫抑制ですが、これを解除するのが免疫チェックポイント阻害剤です。免疫細胞の一種であるT細胞表面には、PD-1という免疫チェックポイントがあり、ここにPD-L1という分子が結合すると、T細胞は異物を攻撃出来なくなるので、免疫チェックポイント阻害剤は先にここに結合して、がん細胞が発現したPD-L1が結合出来ないようにするのです。しかし、免疫チェックポイントは、無意味に存在しているわけではありません。時として自分自身を攻撃する免疫に対する安全装置のような役割があります。それを全て解除するわけですから、そもそも免疫チャックポイント阻害剤自体に免疫の暴走という副作用リスクがあるのです。

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