2022-11-18
がん細胞の増殖に関わるRAS遺伝子の仕組みを岐阜大学が解明
がん細胞の増殖に関わるRAS遺伝子を抑制することは困難だとされていました。
マイクロRNAで複数の遺伝子を制御
細胞の増殖に関わるRAS遺伝子の変異は、大腸がんや膵臓がんでよく見られます。RASからの細胞増殖のシグナルは、別の細胞増殖に関係する遺伝子とのネットワークになっており、RASの働きだけを阻害しても、がん細胞の増殖を食い止められないことが、新薬を開発する上で問題となっていました。岐阜大学のグループは、この課題に取り組み、RASの働きを抑制しても、ネットワークの下流で新たな経路が生まれ、再度RASが作用することを明らかにした上で、複数の遺伝子を制御出来るマイクロRNAを開発し、ネットワーク全体でがん細胞の増殖を促す働きを抑制することに成功しました。まだ実用化されていないRASを制御する新薬の開発に繋がることが期待されています。
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