2022-05-27
光免疫療法の拠点が、関西医科大学に開設
光免疫は、現在、保険適用となっている頭頸部がん以外でも、効果が期待出来ます。
2020年に厚生労働省が承認
光免疫療法は、抗体を利用して、光(近赤外線)に反応して発熱する色素を、がん細胞に送り込んだところへ、レーザー光線を照射し、内側からがん細胞を破壊します。がん細胞を効率よく攻撃し、副作用も比較的軽微なので、新たな治療として注目されています。2020年には厚生労働省の承認を取得し、現在、頭頸部がんには保険適用となっています。
転移して全身に広がったがんでも攻撃
保険適用となっているのは、転移がなく手術の出来ないがんということで限定的ではありますが、この治療は単なる局所治療とはいえません。局所のがんを破壊することで、免疫全体が刺激され、全身に散らばったがんを叩く効果も期待出来ます。また、免疫の歯止めとなる制御性T細胞も破壊することで、がんを攻撃する上での制約がなくなる効果もあるとされています。いずれにせよ、様々な効果を検証し、多くのがんに支えるようにするには、研究の拠点は必須でした。今後の研究の成果に期待したいところです。
関連記事