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2022-05-06

iPS細胞で分子標的薬の効果を予測する手法が開発される


がん細胞は、iPS細胞に変化しにくいという特徴があります。

分子標的薬でがん細胞のiPS細胞化が促進

PS細胞は、様々な細胞に分化するため、再生医療への利用が研究されています。iPS細胞を作る際には、初期化因子という遺伝子を導入しますが、がん細胞では初期化因子を導入しても、iPS細胞に変化しにくいことが知られています。東京大学医科学研究所ではがん細胞に特有の蛋白質が初期化因子の働きを抑制しており、この蛋白質を作り出している遺伝子の働きを抑制することで、iPS細胞に変化することを突き止めました。そして、この知見を応用し、分子標的薬の効果を予測する手法を開発しました。分子標的薬をがん細胞に投与し、どれくらいiPS細胞への変化が進むかによって、その効果を予測しようというやり方です。分子標的薬は、がん細胞に特異的に発現し、異常な分裂・増殖に関係している遺伝子を目印に作用し、その働きを抑制します。

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