2021-08-26
18年前に既に承認されている光を使ったがん治療
光に反応する物質を、がん細胞に送り込み、光を当てて破壊する治療は、光免疫療法以外にも既に長い実績のあるPDTがあります。
光免疫療法の適用は頭頸部がんのみ
光免疫療法が保険適用になり話題になっています。近赤外線に反応する色素を、抗体を使って、がん細胞に送り込み、そこに近赤外線を照射することで、がん細胞を内側から破壊する治療です。がん細胞を狙い撃ち、破壊されたがん細胞が免疫全体を刺激します。残念ながら保険適用になっているのは、手術が出来ない、転移のない頭頸部がんに限られます。いずれは様々ながんに拡大していくと思われますが、現時点では自由診療でその他のがんへの治療をしている医療機関もないようです。
PDTは肺がんや脳腫瘍で保険適用
一方、光を使って、がん細胞を狙い打つ治療は、このほかにもPDTがあり、2003年の肺がんを始め脳腫瘍や食道がんに保険適用になっています。こちらはレザフィリンという光に反応し、がん細胞に集まり易い物質を使い、患者に投与した後に、光を当てます。肺の場合は内視鏡で、脳の場合は開頭で行います。既に多くの症例がある信頼出来る治療で。子宮頸がんなどでの治験も最終段階に入っています。
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