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2021-07-26

感染も、がんも定量的な定義はない


極めて科学的な分野であるはずの医学ですが、意外に定性的な判断が行われていたりします。

感染者と検査による陽性者の違い

新型コロナウイルスの感染が拡大して以来、毎日のようにその日の感染者数が報道されています。しかし、この数字は、PCR検査という科学的にも、運用面でもいささか怪しい手段で陽性の反応が出た方の合計に過ぎません。感染とは細菌やウイルスが生体内に侵入し、定着・増殖した結果、寄生した状態をいいますが、体重何㎏当たり幾つとか定量的な線引きがあるわけではありません。感染によって発熱などの自覚症状があり、検査で陽性になった方を、感染者と診断しているに過ぎないのです。

目に見えないがんが存在する可能性

がんについても似たようなことがいえます。医学的にはがんが画像で確認出来た段階でがんと診断されます。そして、組織を実際に検査した上で、確定診断が下されます。とはいえ、がん細胞は非常に変異し易く、その性質も千差万別です。そして、がんは細胞の単位で存在しますから、目に見えない大きさのがんは、健康な方でも無数に存在している可能性があるわけです。だからこそ、がんは治療が終わって、がんが消えたように見えても、完治という診断はありません。5年経って再発しなければ寛解となるのはそういった理由からです。

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