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2021-07-15

海外では治験がはじまったmRNAワクチンによるがん治療


感染症対策だけでなくがん治療の分野でもmRNAワクチンの開発は進んでいます。

mRNAワクチンが抗原を作り、免疫を刺激

新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでいますが、次世代のワクチンといわれてきたmRNAワクチンであることが話題になっています。RNAは、DNAに記録された情報が転写されたもので、その塩基配列に従ってアミノ酸から蛋白質を合成します。mRNAワクチンは抗原を蛋白質として合成し、それを認識させることで、免疫を刺激し、異物であるウイルスを排除するのです。実は、このmRNAワクチンはがん治療でも開発が進んでおり、海外では本格的な治験もはじまりました。患者のがん組織からがんの性質(遺伝子の異常)を分析し、どのような抗原が有効かを突き止め、その抗原を作るmRNAを投与します。問題は、的確な抗原を選択することですが、遺伝子を解析する技術は、飛躍的に進歩しており、時間とコストを圧縮し、治療が実用化されるのは、そんなに遠い未来のことではなさそうです。

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