2021-02-16
手術が容易でない頭頚部がんで生きる光免疫療法の強み
頭頚部には重要な機能が集中しており、手術を行うと、機能に障害が出たり、容貌に変化が出たりという問題があります。
光免疫療法はがんを狙い撃てる
今年に入り、頭頚部がんの患者は、光免疫療法が保険診療で受けられるようになりました。光免疫療法は、光(近赤外線)に反応して発熱する色素を、抗体を利用して、がん細胞に送り届けた後に、患部に光を照射して、がん細胞を内部から破壊するという治療です。放射線よりも的確にがん細胞を破壊し、手術のような大きな侵襲がない治療ですが、手術が容易でない頭頚部がんで、その強みが発揮されます。頭頚部は首よりも上、頭頚部がんはそこに出来るがんの総称です。副鼻腔、咽頭、口腔、口唇、甲状腺……これらのがんが全て頭頚部がんなのです。頭頚部には視覚、聴覚、嗅覚、味覚、発声、咀嚼・嚥下など重要な機能が集中しており、手術によってそうした機能に障害が残る恐れがあります。また、容貌の変化も大きな問題です。手術は、極力避けたいと思う方は少なくありません。その意味でがんを狙い撃ちに出来る光免疫療法は、頭頚部がんの患者にとって大きな選択肢となり得ます。
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