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2020-09-15

がん治療の発展に貢献した吉田肉腫が未来技術遺産に


細胞の病気であるがんの治療を開発する上では、細胞のレベルでの研究を実現したことが、大きな分岐点となりました。

国内初の抗がん剤の誕生に寄与
1943年、長崎医科大学の吉田富三教授は、ラットの腹水の中に移植可能ながん細胞「吉田肉腫」を作り出すことに成功しました。これによって世界ではじめて細胞レベルでがんを研究することが可能になり、国内初の抗がん剤であるナイトロミンの開発など、がん治療の発展に大きく寄与することとなりました。この吉田肉腫は移植と培養を繰り返され、現在でも東北大学加齢医学研究所から様々な研究機関へと提供が行われています。国立科学博物館は、9月8日、この吉田肉腫を未来に引き継ぐべき成果として、未来技術遺産に選定しました。

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