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2016-07-19

2016年のがん罹患者数は100万超え

"Stop Cancer" Hand writing with red marker2016年がん罹患者数は100万人を超えることが発表されました。昨年よりも増えていますが、この数字の増加から我々は何を読み取ればいいのでしょうか。

がん罹患者数、死亡者数ともに増加
国立がん研究センターが2016年に新たにがんと診断される方が101万200人と予測され、はじめて100万人を超えることを発表しました。昨年の数字が98万人ですから、3%近く増えていることになります。因みにがんで亡くなる方は37万4000人と予測され、こちらも3000人ほど増えています。

別の部位のがんは別の病気とカウント
この数字は新たにがんになった方の数字ではありません。がんは部位別に別の病気と診断しますので、例えば昨年以前に大腸がんだった方が、新たに肺がんになっても、1人にカウントします。転移や別の原発性のがんを患うことは珍しくないので、多少は割引いて考える必要があります。

がんという診断が増える背景
長く生きていれば、いつかはがんになるといわれますが、高齢化が進めば、それだけがんになるリスクは増え、当然、新たな罹患数は増えるでしょう。また、がん検診などが普及すれば、それだけがんと診断される数は増えていくわけです。増えているという数字が目の前にあったとしても、どんな条件下で取得されたデータなのかを理解しなければ、正確な解釈は出来ません。

がんという病気が増えているのは事実
検診による早期発見・早期治療、さらにはがんになりにくい生活習慣の徹底……対策がなされていないとはいえません。ただ、がんという病気自体が増えているのは事実であり、さらなる対策が必要であることは確かです。2人に1人ががんになるわけですから、自分がその幸運な1人にだと確証を持てる方は少ないでしょう。がん医療は日進月歩しています。かつてはそれしかなかった標準治療、三大療法の限界が明確になっています。これが「標準」だからと思い込まず、自分に合った治療法を摸索し選択していくことが大切です。
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