2020-04-08
新潟大学が肝臓がんの遺伝子治療を開発
細菌でがん細胞を死滅させる新しいタイプの遺伝子治療が開発されています。
がん細胞の中でジフテリアの毒素を発現させる
新潟大学の研究グループは、細菌「ジフテリア」の毒素を利用して、肝臓がんの細胞を死滅させる遺伝子治療を開発しました。肝臓がんで高い数値を示す腫瘍マーカーである蛋白質「AFP」に反応するよう操作したジフテリアの遺伝子を、水圧で肝臓がんの細胞に送り込むと、AFPに反応して、毒素を発現します。この毒素で肝臓がんの細胞が死滅するというわけです。肝臓がんのモデルマウスを使った実験では、何もしなかった場合、200日で60%の以上の発症率でしたが、この遺伝子治療を行うと、発症率が20%未満に低下しています。肝臓がんに特異的なAFPが発現していない正常な細胞には、毒素が発現しないため、肝臓がんの細胞を効率よく叩くことが出来る治療として、今後に期待が持てそうです。
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