2020-01-31
遺伝子改変で様々ながん細胞だけを傷害するT細胞を開発
CAR-Tの課題は血液のがんだけでなく様々な固形がんへの応用が可能かどうかです。
正常細胞は無視して、様々ながん細胞を傷害
CAR-Tは、患者のT細胞を採取して、遺伝子の改変を行い、がん細胞への攻撃性を高めたものです。既にキムリアが血液のがんの治療薬として承認されていますが、3000万円を超える高額な費用で話題になりました。当然、血液のがんだけでなく固形がんへの応用も期待されていますが、英国のカーディフ大学ではクリスパーキャス9という遺伝子を自在に改変出来る技術によって、T細胞が異物を識別するセンサーが、殆どのがん細胞を識別出来るようにしたと発表しました。
従来のCAR-Tはそれぞれのがんの目印となる抗原に対して、センサーの認識力を高めていました。実験ではこのT細胞は血液だけでなく様々な部位のがん細胞を攻撃し、正常細胞には影響を与えないことが確認されています。
関連記事