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2022-04-12

ヒトゲノムが完全に解読される


2003年に全て解読されたとされるヒトゲノムですが、実は当時の技術では解読しきれていなかった部分が残されていました。

がんゲノム医療に大きな変革の可能性

ヒトゲノムは、日本を含めた世界各国が参加したプロジェクトによって、2003年に全て解読されました。しかし、実際にはそのうちの約8%は、完全な解読が出来ていなかったのです。ヒトゲノムは、約30億対の塩基配列で構成され、46の染色体に記録された生命の設計図といえます。染色体の末端や中央は、繰り返しが多く、当時の技術では完全に解読が困難でしたが、技術の進歩によって解読が可能になりました。ゲノム科学の権威である榊佳之東京大学名誉教授の言葉を借りると「地図にたとえれば、これまでは市街地部分だけだったが、山間部や僻地も書き込まれて完璧なものになった」ということです。がんは遺伝子の異常で異常な細胞が作り出される病気であり、近年、がんにおいてはゲノム医療が推進されています。ヒトゲノムの完全な解読は、がん治療に大きな変革をもたらす可能性があります。

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