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2019-10-04

どんながん治療でも完全肯定も、完全否定も出来ない

決まった治療で絶対に治るとはいいきれないのが、がん治療の難しさです。

標準治療だけでは進行がんの征圧は難しい
がん治療には保険診療で行われる標準治療、まだ保険適用になってない先端医療から、サプリメントや健康食品を使う代替医療、さらには怪しげな治療までいろいろあります。なぜ、こんなにも多くの治療があるかといえば、これだけ保険診療が充実し、誰もが平等に優れた医療サービスを受けられる我が国であっても、保険診療で行われる標準治療だけでは進行がんの完治は難しいからです。

保険診療では原則、標準治療しか出来ない
しかし、保険診療では標準治療以外は勧めることも、行うことも出来ません。ひとつの医療機関で同じ病気に対して保険診療と自由診療を並行して行う混合診療は、原則として規制されており、やるにしても面倒な手続きが必要です。さらに、保険診療を行う医師の中には、標準治療以外を頑なに認めない方がいます。標準治療で打つ手がなくなったら、後は延命か緩和ケアしかありません。それでも完治を目指す患者が、様々な手段を求めるのは当たり前のことでしょう。

絶対に効く治療も、絶対に効かない治療もない
標準治療以外にも科学的根拠と実績のある治療はあります。そして、どう見ても怪しげな民間療法でがんが完治した例があることも事実です。私たちの体が、がんという病気が、どんな治療でどうなるかは、100%同じ結果とはいえません。がんは放置せよという医師もいますが、確かに腫瘍が良性であれば、そのままの状態を維持したり、中には消えたりすることもあるでしょう。一見、怪しげな治療でも効果がないとはいいきれないのです。逆にいえばエビデンスを積み上げた標準治療を行っても、副作用に苦しむだけで、思ったような効果が得られない患者もいます。

出来ることには積極的に取り組むべき
がん治療は総力戦です。あらゆる手段を講じて立ち向かう必要があります。科学的根拠と実績のある標準治療はもちろんのこと、それを補完する治療を組み合わせていくべきです。イワシの頭も信心からといったらいい過ぎかもしれませんが、明らかにマイナスになったり、時間やお金の無駄だったりしないなら、何にでも取り組んでみるという気持ちは大切ではないでしょうか。

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