2019-05-22
最も高額になったキムリアも、オプジーボ同様、値下げの可能性
以前、高額と批判されたオプジーボは、通常のルールを見直してまで、値下げが行われました。
キムリアの薬価は約3349万円
米国で承認された際には、5000万円超という高額な薬価が話題になったCAR-T「キムリア」。国内でも薬価収載され、約3349万円と最も高額になりました。薬価が高額といえば、免疫チェックポイント「オプジーボ」は当初、約3500万円という薬価でしたが、医療財政を圧迫するのではないかという批判を受け、通常の価格見直しルールを変更して、異例の値下げが行われ、その後も複数回の値下げが行われています。
薬価は開発費と市場規模で決められる
承認された医薬品が保険収載される際、類似の製品がある場合は、それに準じた薬価になります。類似の製品がない場合は、開発費に市場規模(患者の数)を考慮して決定されます。オプジーボは、当初、患者数が少ない悪性黒色腫について保険適応になったため、薬価は高額になりました。そのままの薬価で患者数の多い小細胞肺がんにも適応拡大されたため、薬価が問題視されたのです。キムリアの保険適応は、B細胞性の白血病が対象で、患者数は年間約200人と多くはありません。それが薬価に反映されていますが、先日、厚生労働大臣は「現時点で対象となる患者は、220人程度と予測され、医療保険財政への影響は限定的と考えているが、当初の予想を超えて、市場規模が拡大した場合には、速やかに薬価を改定する仕組みなどを実施していく」とコメントしており、状況次第ではオプジーボ同様の値下げが検討されそうです。
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