岡村孝子さんが公表した急性白血病とは?
白血病には大きく分けるだけでも4つ、様々なタイプがあります。
個々の白血病に対して個別の治療がある
歌手の岡村孝子さんが白血病であることを公表しました。「急性」と報じられてはいますが、詳細は明らかにされていません。2月には水泳の池江璃花子さんも白血病の治療で休養に入りましたが、実は白血病にはたくさんの種類があります。白血病は骨髄の中で血液を作る造血細胞が、がん化してどんどん増えていき、正常な血液細胞が不足してしまう病気です。まず造血幹細胞の時点で分化。成熟能を失って増えていく急性か、分化・成熟能を保ったまま、後天的にがん化して増えていく慢性かに分けられます。また、骨髄系の造血細胞ががん化するのか、リンパ系の造血細胞ががん化するのかという違いもあります。以上のふたつの分類を組み合わせて、4つに大別するのが一般的ですが、何の細胞ががん化するのか、どのようにがん化するのかを、細かく見ていくことで、さらに様々なタイプがあるのです。そして、そのそれぞれに対して個別の治療が開発されています。
白血病と固形がんでは「早期」の意味が違う
急性白血病の場合、倦怠感が取れなかったり、発熱や貧血を起こしたり、出血が止まらなかったり、いろいろな自覚症状があります。比較的早期で白血病と診断される方が多いようです。がんの治療は、早期発見・早期治療が鉄則です。とはいえ、白血病の場合は固形がんとは「早期」の意味が異なります。固形がんの場合、早期に発見出来れば、浸潤や転移の可能性は低いので、手術や放射線といった局所療法で完治することが期待出来ます。これに対して白血病は血液としてがん細胞が既に全身を巡っています。再発が多く、またがん細胞を完全に抑え込むまで、抗がん剤等の投与を繰り返さなければならないのが、白血病の治療です。