2018-12-21
エヌトレクチニブが、がん種を問わない形で承認申請
従来、がん治療薬はがんの種類や進行の度合いによって保険診療で使えるかどうかが決めれられています。
がんゲノム医療に対応出来ていない保険診療
エヌトレクニチブはNTRK融合遺伝子異常で発症するがんの治療薬です。中外製薬がこのエヌトレクニチブについて承認申請を行いました。がん種ではなく遺伝子の変異によって保険適用となります。来年にはがん遺伝子パネル検査が保険適用になり、遺伝子の変異、即ちがんの性質によって分子標的薬を選択する個別化医療が加速します。従来、がん治療薬はがんの種類や進行の度合いによって保険適応が決められていましたが、奏効率を高めるためには、がん種ではなくがんの性質によって治療を個別化していこうというのが、がんゲノム医療の目的です。しかし、現実には分子標的薬はがん種や進行の度合いで保険適応になっています。せっかくがん遺伝子パネル検査で有効な分子標的薬が見つかっても、保険診療では使えないというケースが起こり得るのです。このような承認申請はキイトルーダに次いで2件目。がんゲノム医療を実現する上では必然的といえるでしょう。
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