がんの補助療法として知られる高濃度ビタミンC点滴。どのくらいの濃度や頻度なら効果が期待出来るのでしょうか。
ビタミンCは体に優しい抗がん剤
がんの補助治療として多くの医師が推奨している高濃度ビタミンC点滴。ビタミンCはブドウ糖と構造が似ており、盛んに分裂するがん細胞は、栄養を求めて、ビタミンCを積極的に取り込みます。そして、ビタミンCは高濃度になると、過酸化水素を発生し、酸化によってがん細胞を内側から破壊してしまうのです。因みに正常細胞には過酸化水素を中和するカタラーゼという酵素があるため、影響は受けません。ビタミンCは体に優しい抗がん剤だといえます。また、抗がん剤を使っている患者に対しても高濃度ビタミンC点滴はお勧めです。抗がん剤は大量の活性酸素を発生させますが、ビタミンCの強力な中和作用で副作用の軽減に繋がります。
がん患者なら2、3日おきに50gの点滴を
ビタミンCの血中濃度が400㎎/dlを超えると、抗腫瘍効果を発揮することは、様々な研究でわかっています。がん治療の補助として受けるのであれば、ある程度の頻度と濃度で集中して行わなければ、効果は期待出来ません。目安としては50gを2~3日おきに投与します。もちろん、高濃度ビタミンC点滴は保険適応ではないので、費用は自己負担となります。受診する医療機関によって金額は異なりますが、1回2万円前後はかかりますから、相応の出費は覚悟しなければなりません。とはいえ、費用の面で躊躇して、濃度や頻度を減らしたのでは、期待出来る効果は望めないかもしれません。がんと闘う上では、可能な手段を使い切って、難敵を倒すことが求められます。医師など専門家の意見を聞いた上で、適切な選択と集中が必要だということです。
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