欧米では普通に使われいるがん治療薬が、国内では使えないというケースは少なくありません。
がんの種類によって使えない薬も
国立がん研究センターの発表によると欧米で承認されていながら、国内ではまだ承認されていないがん治療薬は65あるそうです。例えば免疫チェックポイント阻害剤の中ではデュルバルマブはまだ未承認です。そして、もうひとつの問題は我が国での保険適応はそれぞれのがんに対して認められるため、作用機序から考えて明らかに効果があっても、がんによっては使えない場合があります。最も知らている分子標的薬のハーセプチンは、HER2という物質を発現しているがん細胞の分裂を抑制します。現在、保険適応となっている乳がんや胃がん以外でも、HER2 を発現しているがんは多く、自由診療で投与されるケースは少なくありません。こうした状況をドラッグ・ラグといいますが、早期の改善を望みたいところです。
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