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2018-04-18

がん細胞を破壊するウイルスが内外で治験中

遺伝子改変の技術が進み、がん細胞にのみ感染して破壊するウイルスが、治療薬として開発されつつあります。

がん細胞はウイルスに感染しやすい

がんの新薬の多くはバイオ薬品といって生物の働きを利用して作られます。欧米では抗がん剤(殺細胞剤)に代わって主流になりつつある分子標的薬はその代表です。その他に開発が進んでいるもののひとつとして、既存のウイルスでがん細胞を破壊する腫瘍溶解性ウイルスがあります。実はがんをウイルスで治そうという考え方は以前からありました。がん細胞は異常な細胞なので、正常細胞よりもウイルスに感染しやすく、重篤な感染症の患者のがんが急激に消えたような例は少なくなかったのです。

遠からず保険適応になる製品も
問題はどのようにしてウイルスの動きをコントロールして、がん細胞にのみ感染させるかでした。この難しい問題をクリアしたのは、近年、急速に進歩した遺伝子改変の技術です。2015年には米国において悪性黒色腫の治療薬として腫瘍溶解性ウイルスは承認され、現在、大手からベンチャーまで多くの企業が参入し、治験を行っています。国内でもタカラバイオ、第一三共などが治験を進めており、遠からず承認される製品も出てくることが期待されています。

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