Home › がんと闘う › 【がん治療最前線】治療を中心に、患者目線で最新情報を配信 › 九州大学のグループががんの進行に関わる蛋白質を発見 2017-12-08 九州大学のグループががんの進行に関わる蛋白質を発見 がんの新薬開発は、がん細胞が増えるメカニズムを解明し、いかにそのプロセスに歯止めをかけられるかにかかっています。今回、九州大学のグループは、がんが進行する際、免疫を抑制する蛋白質を発見しました。 がんの周辺で盛んに作られている蛋白質「FOXK1」 九州大学のグループは、がんが進行する際に、免疫の働きを抑制する蛋白質があることを発見しました。がんの周辺では特定の酵素の働きが過剰になり、免疫細胞の一種であるマクロファージが集まります。そして、がん細胞に対して行われる免疫の働きが妨げられ、がん細胞は増えていきます。この酵素の働きについて調べたところ、FOXK1という蛋白質が盛んに作られていることがわかりました。このFOXK1が出来ないようにした大腸がんの細胞を、マウスに移植したところ、通常の大腸がんの細胞を移植した場合と比較して、大きさが3分の1になりました。この発見が新たながん治療薬開発の端緒になるのではないかと期待されています。 00 関連記事 iGS4000を皮膚に塗布し、効果を検証 米国で広く使われている抗がん剤が深刻な供給不足 がんは部位別から性質に応じた治療へ がん患者の旅行をサポートする付き添いサービス 改正がん対策基本法が成立 進行がんでも諦める必要はない 最前線で闘う医師が語る「がん医療の現実と打開策」 3 免疫療法への恣意的な報道