ダイエットや健康維持のための筋力トレーニングが流行していますが、がんによる死亡リスクを軽減するという研究結果が明らかになりました。
全ての死因で23%、がんで31%死亡リスクを下げる
豪州シドニー大学の研究グループの発表によると筋力トレーニング
を週2回以上行っている方はしていない方に比べて、
全ての死因における死亡リスクが23%低く、
中でもがんにより死亡リスクは31%低いということです。
1994年~2008年、
イングランドとスコットランドの30歳以上の成人約8万人を調査
したデータから、筋力トレーニングと全死因による死亡、
およびがんによる死亡の関連性を分析した結果です。
筋力トレーニングとがんによる死亡リスクの相関関係は明らかにな
っていませんが、
米国ペンシルバニア大学による研究でも65歳以上で筋力トレーニ
ングを行っている方はそういでない方に比べて、
全ての死因による死亡リスクが31.6%
低いという見解が出されており、
筋力トレーニングの有効性には注目すべきでしょう。
がん患者でも適度な筋力トレーニングを
既にがんになり、治療を行っている方にとっても、運動は有効です。手術、放射線、抗がん剤といった治療はいずれも体に負担がかかるため、それに耐えられる体力をつけておく必要があります。手術後、体が回復する過程では、筋肉が分解されてエネルギーになります。また、筋肉はついていたほうが望ましいのです。疲労を感じるほどの運動は逆効果ですが、がん患者でもあっても適度な筋力トレーニングは、日常生活に取り入れてみるといいでしょう。
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