toggle
2017-11-24

欧州で承認された抗がん剤のうち、効いたのは51%

2009~2013年に欧州で承認された抗がん剤のうち、延命やQOLの面で効果が確認されたのは51%に過ぎなかったという研究結果が報告されました。

抗がん剤はが効いたのは、68適応症のうちの35
抗がん剤は本当に効果があるのかは、よく議論されています。英国のロンドン大学などの研究グループが論文などを元に調査したところ、2009~2013年に欧州で承認された抗がん剤48種類(適応するがんは68種類)のうち、明らかに延命やQOLの向上に役立ったのは、35の適応症に過ぎず、割合にして51%にとどまりました。医学誌『BMJ』に論文が掲載されていますが、米国でも同様の研究があります。

抗がん剤が本当に効いたかどうかの基準
何をもって抗がん剤の効果の指標にするかは、ずっと議論の対象でした。腫瘍が縮小したかどうかで、効果を判断したものの、副作用などで逆に余命を縮めたケース、そこで余命を長くするため、薬の効き目を弱くして、それを余命の延長と解釈したようなケースもあります。現状、5年で再発・転移なしを寛解とする以上、本当の意味で抗がん剤が効いたかどうかを判断するためには、相当の時間がかかり、現状の承認のシステムの中ではそれが難しいということなのでしょう。

Share on Facebook0Tweet about this on Twitter0
関連記事