がんが食事だけで治ったとしたら、多くの患者は驚き、大きな興味と希望を抱くでしょう。しかし、それが嘘であり、さらにその体験を元にして、巨額の利益を得ていたとしたら、それは許せないことです。
消費者を混乱させたとして、3600万円の罰金刑に
悪性の脳腫瘍を食事療法だけで完治させたということで話題になり、スマホアプリや書籍、講演などで多額の利益を上げていたオーストラリアの女性が、その内容が虚偽であったことが発覚し、消費者を混乱に陥れたということで、日本円で約3600万円という高額の罰金を課せられました。生死に関わるがん患者の不安に付け込み、不当に荒稼ぎしていたことは言語同断ですが、仮に脳腫瘍が食事療法だけで治ったことが事実であったにしても、それが全てのがん患者に通用するわけではないことは、しっかりと認識しておくべきでしょう。
最も信頼出来るとして提供されるのが標準治療
WEBで検索すると、がんサバイバーの劇的な体験を幾つも目にします。そのひとつひとつは意味のある内容であり、患者に希望を与えてくれることでしょう。しかし、患者はひとりひとり、がんはひとつひとつ違うというのが、この病気の厄介なところです。ひとつの体験が全てに通用するわけではないのです。反対に過去のデータを元に、最も信頼出来るとして提供されているのが標準治療ということです。
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