陽子線治療は放射線治療の一種で、水素の原子核である陽子が加速され、束になって流れている陽子線を使います。陽子線は任意の位置で出力を最大に出来るため、患部にピンポイントに照射することが可能です。従来のX線やガンマ線による放射線治療の場合、体の表面で出力が最大になり、放射線が通過する正常な組織にも影響がありましたが、陽子線はより少ないダメージで効率的な治療が行えます。陽子線を発生させるには、大規模な装置が必要であり、治療を受けられるのは、2017年6月の時点で国立がんセンター東病院など10の医療機関でしたが、装置の小型化が進んでおり、今後は全国で増えていくことが期待されます。小児がんについては2017年4月に保険適応となりましたが、それ以外は先進医療となり、288万3000円の費用は自己負担となります。
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