オプジーボの競合製品として注目されているキイトルーダ。オプジーボと同様に様々な部位のがんに保険適用が広がっています。
膀胱がんを含む尿路上皮がんについて追加申請
キイトルーダはオプジーボと同様の作用機序の免疫チェックポイント阻害剤です。米国ではオプジーボに先駆けて承認されていました。現在、キイトルーダは悪性黒色腫、非小細胞肺がんで承認されており、ホジキンリンパ腫については承認申請済みです。そして、先月、尿路上皮がんについても申請が出されました。尿路上皮がんは膀胱がん、腎盂がん、尿管がん、尿道がんなど尿路上皮から出来るがんの総称です。一昨年の罹患者数は約2万2000人で、年々増加傾向にあります。
免疫チェックポイント阻害剤の使い分け、併用も
免疫細胞のひとつであるT細胞には、PD-1という免疫チェックポイントがあり、これにがん細胞の発現するPD-L1が結合すると、がん細胞を攻撃出来なくなります。オプジーボやキイトルーダはこのPD-1に先回りして結合し、がん細胞による免疫細胞へのブレーキを解除します。免疫チェックポイントはPD-1を含めて幾つもあり、それぞれに対して作用する免疫チェックポイント阻害剤が開発されています。様々な種類の免疫チェックポイント阻害剤が使えるようになれば、症状に応じての使い分け、併用などの選択肢が増えることになるでしょう。