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2017-02-17

10年生存率からわかること 2

国立がん研究センターが部位別の10年生存率を発表しました。この数字からわかることを読み解いてみましょう。今回は厄介ながんといわれる膵がんについてです。

10年生存率からわかること 1


膵がんは発見が遅れるから厄介といわれるが……
膵がんは悪性度が高いことで知られており、今回の発表でも10年生存率はすべてのがんの中で最悪の5.1%という低さです。一般に膵がんで死に至ることが多いのは、はじめのうちはあまり自覚症状がないことや、奥まった部分にあるので腫瘍を発見しづらいことから、診断された時点では進行していることが多いからだといわれます。また、膵臓の周囲には様々な臓器があり、浸潤や転移を起こしやすいことも挙げられます。

膵がんはステージ1でも10ねん生存率は3割以下
ステージ1という比較的早い段階で治療を行えば、多くのがんで10年生存率は80%以上あります。それより悪いのは肺がんの68.3%、食道がんの62.8%、肝がんの32.0%などですが、膵がんは最悪の28.6%という厳しい数字になっています。ステージ2で9.1%、ステージ3で3.5%、ステージ4で0.3%となっており、いずれも各部位のがんの中で最低となっています。歌舞伎の坂東三津五郎さん、大相撲の先代九重親方など若くして膵臓がんで他界した方は、まだ記憶に新しいところ。とはいえ、この数字は基本的に標準治療を受けた結果です。様々な治療が日進月歩する現在、標準治療だけにこだわらず、自分に合った治療を探し行うことで、克服できる可能性は高まっています。

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