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2016-09-08

意識の向上で乳がん患者は救える

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ピンク色のライトアップやリボンバッジ……。乳がんに関する啓発を行うピンクリボン運動のイベントが行われる季節が近づいてきました。

乳がんの多い米国で始まったピンクリボン運動

今年も10月1日はピンクリボン運動のイベントとしてレインボーブリッジや六本木ヒルズなどがピンク色にライトアップされます。また、この季節になると胸元にピンクのリボンを模したバッジを付けている方も、目につくようになります。このような大きなイベントとなったのは、今世紀に入ってからですが、米国では乳がんに対する啓発として1980年から続けられてきた運動です。米国では女性の8人に1人ほどの確率で乳がんになります。日本では14人に1人ほどですからこれは世界的に見てもかなり高い比率です。1980年代、親族を乳がんで亡くされた方が、同じように悲しむ方を増やしたくないと、ピンク色のリボンをシンボルに始めた運動が、やがて1990年代になって企業や政府なども巻き込む形で大きくなっていったのです。この運動の成果として1993年には10月第3週の金曜がナショナル・マンモグラフィーデーに制定されています。

乳がんは早期発見しやすい

乳がんにおいて特に啓発が有効なのは早期発見が可能だからです。日頃から自分で触診したり、定期的にマンモグラフィーなどの精密検査を受けたりすることで、他の部位のがんよりも発見しやすいという特徴があります。がんは何よりも早期発見、早期治療。高齢化や生活環境の悪化の影響で乳がんを含めがん自体はまだまだ増えていく傾向にあります。とはいえ、早期に適切な治療を行えば、年間約1万人といわれる乳がんによる死亡者の数に歯止めをかけることは、決して不可能ではありません。ピンク色のライトアップや誰かの胸元のバッジを目にしたら、女性は自分も乳がんになる可能性があることを意識して、日頃の対策をしておきたいものです。また、男性ならば身近な女性に対していつか乳がんになるかもしれないという観点からのサポートをしてあげましょう。
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