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2023-05-25

細胞のがん化に一酸化窒素が影響していた


老化で体内の一酸化窒素が増えると、様々な悪影響があります。

一酸化炭素がメチル化を妨げる

一酸化窒素は、体内で血圧の調整など不可欠な働きをすると同時に、老化とともに体内で発生する量が増えると、悪影響を及ぼすことが知られています。岡山大学のグループは、この働きを研究する中で、メチル基と呼ばれる分子が、DNAと結び付いて、細胞を正常に維持するメチル化に着目し、ヒトやマウスの細胞に一酸化窒素を当てて、その結果を分析しました。すると、ヒト細胞に高濃度の一酸化窒素を当てると、メチル化に誘導する酵素の働きが半減し、大腸、胃、肺がんなどの原因遺伝子が増えて、細胞ががん化していることがわかりました。また、一酸化窒素を発生させるゼラチンとがん細胞をマウス12匹に注入した上で、一酸化窒素ととメチル化に誘導する酵素の結合を防ぐ薬を投与したところ、がん細胞が腫瘍になったのは3匹しかいませんでした。グループではこの酵素が多量の一酸化窒素にさらされて、長時間、多量に結合すると、メチル化が妨げられ、細胞ががん化していくとコメントしています。

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