2022-10-25
原発不明がんで闘病中の女優・本橋由香さんが緊急入院
標準治療は部位別に確立されているため、原発不明がんの治療は後手後手に回りがちです。
ゲノムや免疫による治療は部位に左右されない
女優の本橋由香さんが、心臓の周辺に水が溜まる症状で緊急入院しました。昨年の5月、リンパ節にしこりがあるのを自覚し、その後の5月に既に転移し、原発部位のわからないがんであることがわかりました。抗がん剤などの治療を経て仕事に復帰しましたが、緊急入院で10月16日の公演を中止したことを、ブログで報告しています。標準治療は部位別に確立されているため、原発不明がんは、転移巣のがん細胞の性質から原発巣を推測するなどして、治療の方向性を決定するしかないため、どうしても後手後手に回りがちです。近年、がんにおいてゲノム医療が推進されていますが、これはがんを性質(遺伝子の変異)に応じて治療しようという取り組みです。また、免疫チェックポイントの登場以来、免疫を回復させてがんを叩くという考え方にも舵を切りつつあります。いずれにしても、がんの部位に左右されない治療であり、こうした考え方が定着すれば、原発不明がんの治療はもっと選択肢が増え、迅速な対応が実現するのではないでしょうか。
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