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2022-10-21

抗がん剤をシートに含ませ、分量も副作用も抑制


抗がん剤の量を減らせれば、副作用を軽減で出来て、より長期に渡って使用することが可能になります。

体内で分解される無害のプラスチックを使用

関西医科大学などのグループは、生分解性プラスチックのシートに抗がん剤を含ませて使うことで、効果を落とすことなく、分量を減らすことに成功しました。副作用を抑制し、抗がん剤をより長く使用出来る技術として注目されています。通常は経口で投与する抗がん剤のレンバチニブを、溶剤で溶かした生分解性プラスチックに混ぜて乾燥させ、シートを作って、実験が行われました。ヒトの肝臓がんを移植したマウスの皮下のに、このシートを入れたところ、経口投与の3分の1の量でがんの体積を経口投与の半分以下にすることが出来ました。経口投与では1日以内に血中のレンバチニブの濃度がゼロになりましたが、シートを使った場合、2週間後でも一定の濃度を維持出来ています。なお、この生分解性プラスチックは、ポリカプロラクトンというやがて体内で分解される無害な素材です。

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