2022-10-18
腎移植で知られた万波誠医師が亡くなる
病気で切除した腎臓であっても、適切な処置を施せば、腎移植に使うことが出来ます。
年間に1000個、移植出来る腎臓が廃棄されている
腎移植で知られる万波誠医師が、10月14日に心筋梗塞で逝去されました。宇和島徳洲会病院などで多数の腎移植を手がけましたが、その名前が一躍知られたたのは、病気で摘出した腎臓を、がんなどの問題のある部分を取り除いた上で、患者に移植した病気腎移植が、倫理上、医学上、問題視された件がきっかけでした。確かにがんなどで切除した腎臓を移植するのは、患部は取り除いた後とはいえ、がんの発症リスクが懸念されます。しかし、この病気腎移植は、亡くなった方からの腎移植よりも成功率が高く、近年では先進医療になっています。移植自体、拒絶反応の対策として免疫を抑制する処置が施され、がんの発症リスクは上がります。それでも先進医療に認めれらるまでになったのは、化学療法の進歩でがんのリスクをより軽減出来るようになったことが背景にあるでしょう。病気を理由に、国内で切除される腎臓は、年間で約7000個。殆どは廃棄されていますが、そのうちの約1000個は適切な処置によって移植が可能だといわれます。毀誉褒貶あった万波医師ですが腎移植の未来を切り開いた功労者であることは間違いありません。
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