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2022-07-01

がん細胞は睡眠中に活発になる


私たちの体は1日24時間の周期で動いています。

午前4時のCTCは午前10時の4倍

私たちの体は1日24時間の単位で動いており、体内時計と表現されています。遺伝子も24時間のうちに発現する量が変化しますが、がん細胞は遺伝子に異常があるため、体内時計には支配されないと考えられてきました。しかし、スイスのチューリッヒ大学の研究ではがんを患ったマウスで、体内を循環しているがん細胞(CTC)の量を測定したところ、1日のうちの時間帯によって変動しており、ヒトにおいても乳がんの患者で確認したところ、午前4時のCTCの量は午前10時のCTCの量の4倍にもなることがわかったのです。また、がん細胞をマウスに移植したところ、ヒトとは反対に夜行性のマウスでは日中にCTCの量が最大になり、夜間の最小の時に比べて88倍にもなっていました。以上の結果からCTCは休息している時間、即ちヒトでは睡眠中に最大量となり、がん細胞は活発になるという結論に及んでいます。

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