2022-01-14
CAR-NK
NK細胞は、免疫というシステムに抗原を提示されなくても、自ら体内の異物を認識して排除します。従って、がん免疫の要といえる存在ですが、がん細胞は生き延びるために、様々な手段で免疫を抑制します。がん患者の免疫は強い抑制のかかった状態なのです。そこで、NK細胞の遺伝子を改変し、がん細胞の目印となる抗原を認識し易くすることで、攻撃力を高めたものがCAR-NK(キメラ抗原体NK細胞)です。これを大量に培養し、患者に投与する治療が、開発の途上にあります。既に実用化されたCAR-T(キメラ抗原体T細胞)は、T細胞を使用するため、患者自身のT細胞でないと拒絶反応が起こるのに対して、NK細胞であれば他人のものでも使用出来るため、コストや培養時間をかけずに済む点を期待されています。
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