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2021-12-07

アルファ線を使った甲状腺がんの治療が治験開始


アルファ線を発生するアスタチンを投与する甲状腺がんの治療は、注射による体内からの放射線治療といえるでしょう。

ヨウ素による甲状腺治療には課題があった

甲状腺がんでは甲状腺を手術で切除した患者や、がんが転移した患者に対して、ヨウ素を投与し、ヨウ素が発生するベータ線で、がんを叩く治療がありました。しかし、治療の効果があまり高くなかったり、被曝への対策が必要だったりすることから、あまり普及していません。大阪大学では甲状腺に取り込まれ易く、細胞数個の範囲でアルファ線を発生するアスタチンに着目し、これを注射することで、転移したがん細胞を叩く治療を開発し、治験をスタートさせました。国内では毎年約1万9000人が発症する甲状腺がん。がん細胞だけを効率よく叩くこの治療に期待が集まっています。

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